施設長よりご挨拶

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四天王寺和らぎ苑のホームページへようこそ!

四天王寺和らぎ苑は、四天王寺福祉事業団の医療、福祉事業のうちの医療事業をになう施設です。四天王寺福祉事業団の起源は、聖徳太子が西暦593年に四天王寺を創建された際に、すべての民衆を救済するために建てられた四箇院の制にさかのぼることができます。この四箇院の施薬院、療病院、悲田院の三つの施設は、わが国の医療、社会福祉事業の源流と考えられています。四天王寺福祉事業団は、現在大阪府下20カ所の施設で、施薬院、療病院、悲田院の精神を、1400年経た現代に継承し活動しています。( 四天王寺福祉事業団のホームページ参照 )

四天王寺和らぎ苑は、2001年4月に大阪府で2カ所目の重症心身障害児施設として開設されました。正式には18歳までの児童福祉法に基づく「医療型障害児入所施設」、18歳以上の障害者総合福祉法に基づく「療養介護」とよばれる障がい児・者を支えるための施設です。医療依存度の高いご利用者の病態を改善し、病気を治療し、より健康な状態を保つことが一つの役目です。すなわちご利用者の『生命(いのち)』を支える医療の提供=病院としての機能を果たしています。このために医師、看護師、療法士などの医療職は、高度な医療を駆使して、ご利用者のADL(日常生活動作)を改善させ、より健康な状態で、快適な生活を送れるように支援しています。そして、もう一つの役割は、生活の場の提供です。ご利用者は、健康な状態が確保されてはじめて、より快適な生活が保証されます。日常生活を支えるのはおもに福祉職・生活支援員で、看護師、療法士、その他生活を支える職員が関わります。さらに一番大切な役割が、生活の中での豊かな“育(はぐくみ)”すなわち、楽しみ、発達、お一人おひとりの『輝きのある人生』を支えることです。これは、快適な日常生活があって初めて成り立ち、医療は、生きる基盤を支える最も重要なものであると同時に、ピラミッドで言うと底辺を支えるものであります。より健康な状態があって、快適な日常生活が成り立ち、さらにその上にお一人おひとりの人生が花開くと考えます。安心できる空間での活動をとおしてさまざまなことを経験し、喜び、楽しみを感じ、成長、発達できる環境づくり施設づくりを、そして目指すは、子どもたち、ご利用者の笑顔です。

四天王寺が最も大切にしているものの一つが“和”のこころです。太子の一七箇条憲法は「一に曰く、和を以て貴しとなす。・・・」ではじまり、「十七に曰く、それことは独り断ずるべからず。・・・」で終わります。すなわち“和”ではじまり“和”で終わります。事業団にとって大切な“和”の文字を私たちの施設に冠されています。皆さんとともに和をもってご利用者お一人おひとりを支えていければと願います。

『和らぎ苑の誓い』をご紹介いたします。
1.和らぎ苑は一つの家族。“和”で結ばれた大きな家族。
2.職員は、専門職(プロフェッショナル)として誠心をもって職責を果たす。すべては子どもたち、ご利用者の笑顔のために。
3.ご家族も、ご利用者を支える大切なパートナー。

ご利用者お一人おひとりの人生を宝物、賜のように大切に、お一人おひとりをチームで支える。子どもたち、ご利用者が、能力に応じて自立した生活を営むことができるように支援してゆきたいと、職員一同、考えています。
目指すのは、ご利用者の笑顔です。

社会福祉法人四天王寺福祉事業団
富田林障害児者医療福祉センター
四天王寺和らぎ苑 施設長

塩川 智司