医務部

塩川智司

大阪市立大学医学部卒業後、小児外科のある第二外科に入局。大学では卒後の10年間、小児外科とともに成人を含めた一般外科を研鑽、それ以降は小児外科専従、以降新生児外科、小児外科の医療に関わってきました。 この間はいのちを助ける医療、小児外科疾患の児を救うことを念頭に、診療に携わってきました。1997年に淀川キリスト教病院赴任。在職中は救急診療科部長も兼任し、救急医療に関わり、また小児外科医として発展途上国への医療協力にも参加いたしました。このような経験の中で、小児外科の特徴である年齢守備範囲の広さ、対象疾患に臓器特異性のないこと、一人の子とそのご家族と長くお付き合いできることから、臨床医として多くの経験を積むことができました。

障がい児の医療に深く関わったのも、淀川キリスト教病院時代からです。小さなちいさな子たちを救うために努力いたしましたが、それにつれて障がいのある子たちを診させていただくことが増えてゆきました。医師の使命は、治る病気の人を治すことと、もう一つ大切なこと、 治らない病気をもった人を支えることです。還暦を迎えるにあたり、障がいのある子どもたちとそのご家族を支えたいと一念発起し、淀川キリスト教病院を退職、2011年に大阪発達総合療育センターに就職しました。診させていただいている子たちに背中を押され障がい児医療に携わることになりました。その翌年からは、念願であった支援学校の校医にもなれました。そして2016年4月、縁あって四天王寺和らぎ苑に赴任し現在に至ります。障がいある子たちを医療で支える医療で守る。今後も障がいのある子たち､ご利用者、ご家族のために力の限り、お役に立てればと願っております。

現在、大阪府の医療依存度の高い重症心身障がい児者等支援部会 委員、大阪府医師会 小児医療的ケア検討委員会 副委員長、大阪市 特別支援教育専門家チーム･アドバイザーなどの委員をさせていただいています。