医療技術部

リハビリテーション室

部署の使命

基本理念

私たちは生命、暮らし、
生きがいに貢献できる
リハビリテーションを提供します。

基本方針

乳幼児期から成人期にいたるライフステージを通じて、お子さまの発達とご家族の育児を支援し、大人になっても生活機能が最大限に発揮できるよう、健康支援から生活支援まで、お1人おひとりに応じたリハビリテーションを展開します。

部署の目標

四天王寺和らぎ苑が掲げる「6つのF」をもとに、私たちは日々、臨床技術を磨き、その質の向上に向けて、教育・研究活動を推し進めます。

部署の目標
Function[ 機能 ]

できることの喜び。動くことは、その基盤となります。マンツーマンのセラピーの中で運動発達/運動機能を促進します。潜在能力の発揮に有用な環境を併用し、さまざまな感覚運動経験の機会を提供します。

Family[ 家族 ]

ご家族の意思決定。お子さまの発達とご家族の育児やケアがより最適となるように、ご家族の意思決定を尊重し、協働しながらリハビリテーションを計画します。

Fitness[ 健康 ]

社会参加のための医療的ケア。地域生活での活動と参加が将来にわたって継続できるように、呼吸機能の発達を促進し、肺炎や気管支炎、無気肺を予防するための呼吸リハビリテーションを行います。

Friends[ 友だち ]

参加とは人とのつながり。地域社会での人とのつながりのために、感じていること、考えていること、思っていることの共有、共感を広げていくコミュニケーションを支援します。

Fun[ 楽しみ ]

多様なことを楽しめる個性。限定された好みでなく、いろいろな活動を経験でき、多様なことを楽しめる機能と環境を支援します。

Future[ 未来 ]

自立とは依存先を増やしていくこと。ご家族の手から社会へ、さまざまな人、さまざまな活動、さまざまな環境への適応を支援します。

体制

職員数
小児/発達分野の理学療法士 11名
作業療法士 7名
言語聴覚士 1名(非常勤職員含む)

小児ボバース講習会インストラクター候補、小児ボバース8 週間講習会修了、シーティングエンジニア、3学会合同呼吸療法認定士等の資格を持ったセラピストが在籍しています。

所属学会等

  • (公社)日本理学療法士協会
  • 日本発達系作業療法学会
  • 日本リハビリテーション工学協会SIG姿勢保持
  • 重症心身障害理学療法研究会
  • アジア小児ボバース講習会講師会議
  • (一社)日本作業療法士協会
  • 日本重症心身障害学会
  • (公社)大阪府理学療法士会
  • 重心OTフォーラム
  • 日本小児理学療法学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • (一社)大阪府作業療法士会
  • OS研究会
  • (公社)日本理学療法士協会
  • (一社)日本作業療法士協会
  • 日本小児理学療法学会
  • 日本発達系作業療法学会
  • 日本重症心身障害学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • 日本リハビリテーション工学協会SIG姿勢保持
  • (公社)大阪府理学療法士会
  • (一社)大阪府作業療法士会
  • 重症心身障害理学療法研究会
  • 重心OTフォーラム
  • OS研究会
  • アジア小児ボバース講習会講師会議

学会発表等

2019
榎勢道彦 教育講演「重症心身障害児の発達とその障害への対応」.第54回日本理学療法学術大会 第6回日本地域理学療法学会学術大会
榎勢道彦 シンポジウム「重い障害を持つこども達の‘Fun’について考える:周りの人たちの協力とアイデアがあれば、障がいはなくなるんだよ~小学3年生の保育所等訪問支援を通して~」.第54回日本理学療法学術大会 第6回日本小児理学療法学会学術大会
榎勢道彦 ハンズオンセミナー「側臥位で即臥位!子どもと家族にとって優しく、易しい姿勢のご提案」.第52回日本小児呼吸器学会
泉谷憲正 重症心身障害児施設利用者の生きがい作りに向けた喫茶活動の試み.第30回重症心身障害療育学会学術集会
松野菜々 重度アテトーゼ型脳性麻痺のある成人女性の「しぐさ」に着目した作業療法の展開.第7回日本発達系作業療法学会
2018
岡田雄一 LIFEによる生活機能評価から重症心身障害のある成人の機能的変化をとらえる~生命維持機能に関与する要因と機能低下の予防について~.53回日本理学療法学術大会 第5回日本小児理学療法学会学術大会
大嶋志穂 LIFEによる生活機能評価から重症心身障害のある幼児の発達的変化をとらえる.53回日本理学療法学術大会 第5回日本小児理学療法学会学術大会
泉谷憲正 喫茶和らぎの取り組みを通して自発性が向上した一症例.第44回日本重症心身障害学会学術集会
榎勢道彦 ハンズオンセミナー「重症心身障がい児(者)に対する呼吸理学療法:その理論と実践」.第51回日本小児呼吸器学会
2017
増田加奈 当苑における外来での呼吸リハビリテーションの展開.第50回日本小児呼吸器学会
大嶋志穂 就学前重症児の発達支援における理学療法士の役割について考える.第43回日本重症心身障害学会学術集会
2016
木村百合 重症児の高度下肢変形に対する整形外科的手術と術後リハビリテーションの取り組み.第42回日本重症心身障害学会学術集会
榎勢道彦 重度な障害のある子どもの移動経験を支援する簡易電動移動ユニットの展開について.第31回リハ工学カンファレンス
榎勢道彦 重症心身障害児者の客観的生活機能評価:−改訂版LIFE ver0.9の信頼性の検討と今後の運用に.第42回日本重症心身障害学会学術集会
2015
泉谷憲正 能動的な移動手段の操作学習を支援した重症心身障害者の1例.第49回日本作業療法学会
泉谷憲正 重症心身障がい者の潜在能力を引き出すための病棟との連携.第3回日本発達系作業療法学会学術大会
2014
榎勢道彦 重症児の下気道感染予防にMechanical in-exsufflator(MI-E) のパーカッションモードが有用であった事例.第47回日本小児呼吸器学会
岡田雄一 気道クリアランスに問題を抱えた24時間人工呼吸器を装着している重症心身障害児1例に対するMI-E(Mechanical In-Exsufflator)の使用経験について.第1回日本小児理学療法学会学術集会
増田加奈 地域医療連携や職種間連携の重要性を再認した当苑初の整形外科手術症例の報告.第40回日本重症心身障害学会学術集会
榎勢道彦 LIFEの検者間信頼性について.第1回日本小児理学療法学会学術集会
2010
泉谷憲正 母親との共同介入によりより良い姿勢反応を促せた重症心身障害者の一例.第44回日本作業療法学会

論文

2021
榎勢道彦 脳性まひ児の重症化予防;環境支援による活動と参加の視点から.理学療法ジャーナル
2019
榎勢道彦 LIFE : 重症心身障害のある人々の生活機能の包括的評価.小児リハビリテーション
2018
泉谷憲正 重症心身障害者の自己効力感を引き出すための活動.大阪作業療法ジャーナル
2016
榎勢道彦 重症心身障害のあるこどもへの排痰ケア : 筋緊張亢進を主症状とする場合.呼吸器ケア
泉谷憲正 重症心身障害者の潜在能力を引き出すための病棟との連携.日本発達系作業療法学会誌
2009
榎勢道彦 運動発達障害児の歩行障害に対する教示法の実際―脳性まひを中心に.理学療法
泉谷憲正 ポジショニングの検討から開始した重症心身障害者に対する作業療法の経過について.大阪作業療法ジャーナル
2006
榎勢道彦 先天性多発性関節拘縮症を持つこどもに対するPEDIを用いた効果判定の実際.理学療法学

執筆書籍

2021
榎勢道彦 実践に基づく重症心身障害児者の理学療法ハンドブック;理学療法評価のいとぐち.株式会社ともあ
泉谷憲正 レクリエーション 第3版 活動と参加を促すレクリエーション;重症心身障害児・者.三輪書店
2019
榎勢道彦 小児リハ評価ガイド;PEDI/LIFE.メジカルビュー社
2015
榎勢道彦 理学療法技術の再検証;重症心身障害児に対する理学療法技術の検証.三輪書店
榎勢道彦 今日の理学療法指針;小児・発達 先天性多発性関節拘縮症.医学書院
2012
榎勢道彦 小児から高齢者までの姿勢保持 第2版;日常生活と姿勢ケア.医学書院

翻訳書籍

2006
榎勢道彦 脳性まひ児の24時間姿勢ケア:The Chailey Approach to Postural Management.三輪書店
2004
榎勢道彦 脳性まひ児と両親のための機能的治療アプローチ.三輪書店
2003
榎勢道彦 脳性まひ児の早期治療 第2版.医学書院

歯科衛生

部署の使命

歯科衛生士として、歯科に対する不安を持っているお子さまや、治療に対する理解が困難な利用者さんに対して、コミュニケーションを大切にし、信頼関係を築き、スタッフだけでなく歯科治療で使う道具とも仲良くなっていただけるように心がけています。

部署の目標

おもちゃで遊びながら口腔ケアを行ったり、音楽を楽しみながら歯科治療を行うなど、それぞれの個性に合った対応を心がけ、歯科に来ることができる限り利用者さんの負担にならないようサポートします。

薬局

部署の使命

四天王寺和らぎ苑利用者さんに元気で楽しい毎日を送ってもらうため、私たち薬剤師は、多職種チームの一員として『安全、安心で有効な薬物療法の提供』を目標に、四天王寺和らぎ苑の「薬の専門職」としての役割に取り組みます。

部署の目標

  • 正確な調剤や配薬を実行するため、薬局内および関連部署との役割分担、協業を計画的に行い(特にダブルチェックなどのチェック機能の強化)、調剤ミス、検薬ミス、配薬ミスを防ぎます。
  • 利用者さんやそのご家族、医師や看護師、その他のスタッフとの信頼関係を築けるよう努め、薬剤師の専門的な知識と技術を提供します。
  • 飲みやすさ、飲ませやすさを考え、剤形や1回分の薬の提供の仕方、配薬の改善提案を行います。

放射線

部署の使命

  • 利用者さんの熱発や感染症における肺炎などの症状と病態経過の把握に必要な胸部レントゲン撮影、および腹部膨満における腸閉塞などの状態を把握する腹部レントゲン撮影を行います。
  • 胃廔交換時における漏れや逆流などの状態確認、空腸チューブ交換時における透視操作および撮影を行います。
  • 消化管の通過状態や形態異常を把握するために消化管透視撮影を行います。
  • 嚥下機能を把握するために透視下にて嚥下造影検査(VF)を行います。
  • 打撲、転倒時には、骨折の有無を把握するために受傷部位のレントゲン撮影を行います。
  • 入所利用者さんの健診時胸部撮影を行います。

部署の目標

放射線科における検査は放射線を使用するため、被爆のリスクがあるので、検査を行うにあたり被曝を抑えながら、診断に役立つ撮影を心がけ、検査を受けられる利用者さんや術者の被爆低減に努めます。

臨床工学

部署の使命

臨床工学技士は人工呼吸器をはじめ、生命維持管理装置と呼ばれる各種医療機器の操作および保守点検を主な業務としています。また医療安全の一環として、スタッフを対象に、医療機器の操作説明会も実施しております。今後とも利用者さんが安心して医療機器とともに過ごせるような取り組みを行っていきます。

  • 苑の理念に沿った業務を展開します。
  • トラブル発生時、スピーディな対応をします。
  • 人工呼吸器関連リスクマネジメントを推進(機器の操作説明を含む)します。
  • 他部署と連携(協力協働)します。
  • 医療機器管理と技術提供に努めます。

部署の目標

  • 医療機器操作説明会を強化します。
  • RST(呼吸サポートチーム)を基盤にMEとしての役割を果たします。
  • 医療材料の見直しとコスト削減を目指します。
  • ME業務手順書を更新します。
  • 人工呼吸器の呼吸データの活用と合併症の早期発見に努めます。

心理

部署の使命

  • 利用者さんに対する客観的な評価の提供
  • ご家族への対応などについての連携と協力
  • 上記について他部署との連携強化
  • 職員のメンタルヘルスへのアプローチ

部署の目標

  • 入所


    • 評価スケールを利用者さんの活動に活用します。利用者さんの発達的側面かの客観的視点の提供を行い、フロアでのレクリエーション活動を連携し、発達的側面に基づいた活動の効果を確認します。
  • 外来


    • カウンセリング業務の充実を図ります。
    • 必要に応じて地域関係機関との連携を強化します。
  • メンタルヘルス


    • ニーズに応じて個別の対応を行います。ニーズがあれば研修などによる職員への予防教育、啓蒙活動の充実を図ります。

調理・栄養

部署の使命

楽しみのある食事

衣・食・住は人間の三大欲望であり、私たちが提供している食事は、人として生きる上で非常に重要であり、楽しみの1つです。何らかの原因により摂食・嚥下が困難な方や、重度の障害をもたれている方にとっては食事を摂ること自体が大きな負担になる場合があります。私たちは、楽しみの1つである食事が無理なく、楽しく、美味しく食してもらえるよう、常に安全・安心を心掛けた食事の提供を行います。

嚥下食の充実化

加齢や何らかの病気による後遺症などにより、摂食・嚥下に障害をお持ちの方は、食事の際に「食べ物を噛み砕く事が困難」であったり「喉につかえる」「むせる」などの症状で、普通の食事を摂る事が難しくなります。そのために低栄養や脱水に陥ったり、誤って食物が気管へ入ってしまうことが原因で起こる誤嚥性肺炎や、のど詰めによる窒息の危険性もあります。また食欲不振・貧血・便秘などの色々な栄養的問題や病状が出現することもあるため、個々の状態にあった食事の提供が必要となってきます。
このような方のために、「食物の形状を変えて食べやすくした食事」「食材を柔らかく調理し、飲み込みやすく工夫した食事」「とろみを付けた食事」「ゼラチンなどで食材を固めた食事」「テクスチャー調整食品の特徴にあった物を使い分けした食事」などを嚥下食と言います。これらの嚥下食に対して今後も常にコスト意識を持ち、それぞれの利用者さんにあった嚥下食の開発や提供を行います。

部署の目標

  • 安全な食事提供を行う為、危機管理意識を高め、一般衛生管理とは別にHACCPに沿った衛生管理に取り組んだ食事の提供を行います。
  • 調理、栄養間での財務分析を行い、食材や備品等をはじめ、さまざまな面でのコスト意識を持ちサービス向上につながるように努めます。
  • 利用者さんの特性や嚥下障害の理解を深め、食事を摂取する上でのADLの向上に貢献できるように嚥下食の充実化に取り組みます。

改善活動

2018年6月に食品衛生法の一部改定により、HACCPに沿った衛生管理に取り組んだサービスの提供が求められているため、常に衛生管理・安全管理を前提にしています。食事を通して、利用される方々へ季節感を感じられるように旬の食材を使用した食事を提供し、季節の移り変わりなどを感じてもらい、普段の生活をより一層向上できるような食事の提供を目指します。

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